ネクタイに幅や素材など様々な違いがあるように、ネクタイピンにもいくつかの種類があることをご存じでしょうか。ネクタイピンを付ける位置はあっていますか??
普段、何気なく付けているネクタイピンも格好良く見せるポイントがあります!!
今回は種類ごとの特徴と使い方、シーン別の選び方などをご紹介致します。
ネクタイピンは世界共通!?
日本ではネクタイピンやタイピンと呼ばれていますが、どちらも同じ意味合いを持ち、ネクタイを留める物をさしていることが多いです。
一方で海外では「タイバー」「ネクタイクリップ」と呼ばれており、それぞれ別の種類として認識しています。
また、「ネクタイピン」または「タイピン」は、ピンで突き刺して留めるスティックピン(またはラペルピン)をさします。

タイバーの歴史
ビクトリア朝時代に導入されたネクタイバーは、ネクタイが風に吹かれたり、食事の際スープなどによりネクタイが汚れることのないように、ネクタイを押さえ付ける役割をしました。しかし、この時代のネクタイバーは構造上ネクタイに穴があいてしまいます。そのため、1900年代には、バネ式のタイバーが誕生し、その後このタイバーのさらにシンプルなスライドバージョンのタイバーが登場しました。
以上のことから、海外ではこのように呼ばれています。
バネ式のタイバー=タイクリップ スライド式タイバー=タイバー
タイバーの歴史を通して、なぜネクタイピンを付けるようになったのかお分かり頂けたと思います。
まとめ -ネクタイピンを付ける意味-
ネクタイピンはお洒落に見せるだけでは無く、ネクタイを固定する役割があります。かがんだり、前のめりになったりすると、ネクタイが顔の前で揺れて邪魔になってしまいます。印象もあまり良くないですね。しっかりとシャツに固定されている方が印象も良く、清潔感があります。また、食事中にネクタイが汚れたり、手洗いの際に濡れてしまうことも防ぐことができるのです。
- ネクタイピンの種類
・タイクリップ(ワニ口式)
一番良く見かけるタイプのネクタイピンです。
バネの力で様々な素材や厚さのネクタイに対応し、扱いやすいのが特徴。
長時間使用することでバネの力が落ちることがあります。
・クリップ式
バネを使用せず、クリップの力だけでネクタイを留めるタイピンです。
見た目がシンプルで合わせやすいのが特徴。

・タイタックピン
ネクタイにピンを刺して使用するタイプのネクタイピン。ネクタイに穴を開けて使用する為、ピンがネクタイの生地に引っかかってしまうことがあります。ビジネスシーンではあまり使用しない方が無難です。

・タイチェーン
その名の通り、チェーンでネクタイを留めるタイプのネクタイピン。
あまり見たことがない方も多いと思いますが、下の画像の通りチェーンが特徴です。
ネクタイをチェーンに通し、金具部分をシャツのボタンに引っかけて取り付けます。
正面からはチェーンのみが見えて華やかな印象です。
こちらのタイチェーンも華美な印象の為、ビジネス使いではなく二次会やパーティーといったシーンで活躍するアイテムです。

・ラペルピン
スーツのラペル(襟)にある穴(フラワーホール)に付けるアクセサリーで、スティックピンとも呼ばれています。スーツスタイルが、より一層華やかでお洒落な印象になります。
ラペルピンは存在感のあるアイテムですので、ビジネスシーンではシンプルなものを選びましょう。

- シーンでみる、ネクタイタイピン
ビジネスや、フォーマルシーンでは選ぶタイピンの種類も違ってきます。どのような時にどのネクタイピンを選べば良いのでしょうか。
2-1ビジネス
ビジネスシーンではタイクリップ(ワニ口式)やクリップ式のシンプルなデザインの物を選ぶと、ネクタイやスーツの柄に合わせやすく上品にまとめることができます。
色はシルバーがオススメです。
あまりデザイン性の高いネクタイピンは、ビジネス向きではないので注意しましょう。
2-2フォーマル
まず、格式の高い結婚式ではシルバーのシンプルなデザインを選びしょう。
二次会やパーティーシーンでは、色物や柄の入ったネクタイピンや、パールの装飾が付いているネクタイピンがオススメです。
あまり見かけることの少なくなったタイチェーンなどもパーティーシーンでは注目度が高く華やかな胸元を演出してくれるでしょう。
2-3葬儀
アクセサリー等は葬儀の場に相応しくない為、お葬式に出席する時はタイピンを付けないのがマナーです。
最後に…
ネクタイピンには厳格なルールはありません。
だからこそ、きちんとTPOに合わせて選び、スーツ、シャツ、ネクタイ全体のバランスをみてコーディネートすることが大切です。
男性のアクセサリーとしてビジネスシーンでも身に付けることができるアイテム、ネクタイピンは様々な種類とデザイン、素材があり、価格帯も違います。
あなたが選んだネクタイピンで、より素敵な装いになりますように。